英語部の歩み

 茨城県高等学校教育研究会英語部は、茨城県高等学校英語教育の振興を図り、会員相互の研究機関たることを目的として設立されました。規約が実施された昭和48年以来、茨城県内の英語教員がお互いに支え合いながら指導力を高めてきました。

 英語部の活動の中には各委員会の活動があり、現在は言語活動委員会・指導法委員会・ディベート委員会が活動を行っております。しかし、長い英語部の歴史の中には、LL委員会や作問委員会といった、すでに役割を終えた委員会もあります。LL委員会は、語学実習室であるLanguage Laboratoryが全国の高校に広がり、言語教育に当時の最新技術を導入するなかで、音声指導の研究を進めた委員会でした。LLはコンピュータを用いた学習CALLへと変化し、大学における個別学習に使われるようになって、高校から姿を消し、LL委員会も役割を終えました。

作問委員会は良質な英語の問題を作成し、毎年、各学校で実施して頂くことで、本県英語指導の長期間に渡る学力の変化を捉えることに寄与しました。受験者数の減少とともにこの委員会も役割を終えました。

 このように、本英語部の活動や組織は、時代とともに変化をしてきました。英語暗唱大会やALTを交えた研修会を運営してきた部活動委員会は言語活動委員会に名称は変更されましたが、長年にわたり活動を継続しています。

 もともと評価に関する研究をする委員会設立のために始動した指導法研究委員会は、当初、アンケート調査などを含めた研究活動をしていましたが、英語教授法がコミュニカティブな指導法に変化するとともに、その流れに即した研修会を企画するように変化しました。現在では、学習指導要領の改訂や、多様なニーズに対応すべく、様々な研修会を企画しております。

 また、ディベート活動の普及にともない、英語ディベート委員会が創設されました。競技として全国大会を視野に入れた指導から、ディベートの要素を普段の授業に取り入れて論理的思考力を高めるための試みなど、それぞれのニーズに応じた研修が行われております。

 令和に入り、ICTを活用する指導法や教材の開発、オンラインによる発表の場の構築、さらには生成AIの活用など、新しい課題に取り組んでおります。

 社会の変化に伴い、英語教育はさらに変化していくことでしょう。そのような変化に対応すべく英語部の活動も進化を遂げることでしょう。茨高教研英語部は、本県で英語教育に携わる皆さんに自己研鑽の場を提供し続けていきます。